読書感想文15:「はみだす力」
お久しぶりです。
だいぶブログをさぼってしまいました・・・。
またなんで再スタートしたのかといいますと、
こんな密かにやっているブログにコメントをつけていただいた方がいたからです!!
本人が一番びっくり・・・笑
情報社会スゲーーー。
コメント来たよというメールが来た時には思わず、嫁に見せてドヤってしまいました(笑)
かなり久々の書評ということで、ちょっとパンチの利いた1冊をチョイス!
一応「芸術の秋」にもぎりぎり絡めてみたいと思います。
もうそろそろ冬だけど・・・。
まずはタイトルが素敵だなと思いました。
「はみだす力」って。
正直、日本の社会で一番の禁句ワードですよね!?笑
ちなみに作者のスプツニ子さんとの出会いは、、、、
うさぎスマッシュ展@東京都現代美術館。
もちろんご本人ではなく、アーティスト・スプツニ子さんの作品。
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これが最高にイケている(もう死語!?)展示会で、それからちょっとした追っかけなりました。
情熱大陸はもちろんリアルタイムで見ましたし、YouTubeにアップされている作品もチェックしていきました。
そうこうしているうちに、スプツニ子さんが本を出すということで、すかさずチェック。
感想は?というと、、、、
面白すぎて、あんまりブログに書きたくない(笑)というのが本音です。
もちろんそれだと書評にならないので、軽く本の内容について触れますと、
本著は、やや粗削りなスプツニ子さんの自伝ってところです。
母はイギリス人。父は日本人。そして両親はともに数学者。
本人は、ハーフとしてさんざん苦労した後に、渡英し、インペリアルカレッジロンドンの数学科で学んだ後に、アーティストの道へ。
絵は描けないけどなんとなく歌えるアーティスト。
基本、著者のコンプレックスのお披露目会となっていまして、
本の中では、そのコンプレックスをいかに面白い作品につなげていったのかについて赤裸々に吐露しています。
一見「教育」の要素ゼロな本な感じしますが、
この本は、日本教育の限界を指摘していると同時に、これからの不確実性にみちた時代を生き抜くためにはどうしたらいいのかについてのヒントが満載の一冊となっています。
なんかアーティストとかクリエイターという横文字を聞くとついついみんながみんな、「芸術は爆発だ~」とかいってとにかく奇天烈なことをすればいいと思いがちですが、
今トレンドを行っているこういう人たちってみんなすごーく抑えるべき点はちゃんとおさえているんですよね。
要するに、至極・全うな人たちです。
スプツニ子さんも、大学の数学科を卒業したのちに、イギリスの東京芸術大学といわれるロイヤル・カレッジ・オブ・アートの大学院に入ってガッツリ勉強し直している。
私みたいに芸術や音楽に疎い人からすると、ついついクリエイティブな人材に育てるためにはとにかく変わったことをしなければいけないみたいな無駄に奇をてらったことをやろうとしたり、才能のせいにしてみたり・・・
もっと大切なことは、
ルール(型)をきちんと踏まえた上での「遊び」じゃないと、やっぱり薄っぺらいものになってしまうということ。
多様性や創造性が求められている時代においては、逆にますます地味なことをやり続ける重要性がアップしているような気がします。