新米パパの本棚~国内外の子育て・育児・勉強法etc~

世に出回るたくさんの子育てや育児に関する本をコツコツ読むことによって、日々の育児に生かしていこうと奮闘する新米パパの記録です。

読書感想文11:「10歳から身につく問い、考え、表現する力」

 

著者・斎藤さんの経歴を読んで率直に感じたのは、、、、

この人、めっちゃ「勉強オタク」です。(率直すぎてごめんなさいw、嘘つけないタイプなんでw)

 

斎藤さんの略歴というよりはもはや武勇伝!?↓↓

大学3年次  5つのゼミをかけもち←週休2日制だとして、毎日ゼミ!???w

交換留学@アメリカ、サンディアゴ

カリフォルニア大学で1年間 、経済学、政治学、社会学 、社会科学全般の基礎を満遍なく勉強←日本と違ってアメリカなどの海外の大学は事前に渡される課題図書の量が半端ないので、普通の人はこんなにたくさんの科目とったらほぼ死亡間違いなしですw

・日本の大学院で修士を終了後、アメリカの大学院(イェール)で政治学の博士号

博士号を海外で取得するのも半端ないですけど、しかもアイビーリーグの一角のイエールで。やばいです。

 

こんな勉強を極めた方が教育論について出版したわけですから、文章の端々から猛烈な熱いパッションが伝わってきます。

ただし、、、思いが強すぎたせいか、いろんな話題について書きたかったせいか、全体的にはぼんやりとした内容の本になってしまっているのが残念。。。

 

やっぱり、前著の英語学習法に一点集中した「世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法」の方が、内容に密度は圧倒的に濃いです。

世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法

世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法

 

 本著「10歳から身につく問い、考え、表現する力」の主題としては、

教養教育をどのように行っていくかの1点に尽きるのではないでしょうか。

これはおそらくリベラルアーツ教育の権化のひとつであるイェール大学での経験が大きく影響されていると考えられます。

 

最近、国内では人文教育系大学に対する風当りがなかなか強い中、

個人的には、筆者と同様にこの教養教育に大いに賛成です。

 

そもそも、今どき文系・理系と学問を分けているのはなかなかセンスのないことをやっているなと思いますし、、、、

これだけ複雑化した社会の中でそんなざっくりとした二者択一な考えで果たして適応していけるかどうか甚だ疑問です。

 

英語に「interdisciplinary」という単語がありますが、意味は「学際的な=複数の学問分野にまたがって」。

日本では、まだまだこうしたinterdisciplinaryなコースは少ないのですが、今後増えていくことをひそかに願っています。

 

ちなみに著者は「教養教育」を「先行き不透明な時代を生き抜くための知力」と定義しています。

不透明な時に、検索エンジン人工知能がなにか心のよりどころにになるかというとちょっと「?」ですよね。

先行き不透明な時代を生き抜くためには、意外かもしれませんがアナログな力(=問い、考え、表現する)が役に立つかもしれません。

 

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